日. 6月 14th, 2026

私は普段、小説を書く時にAIを相談役として使っています。

ある日、ふと思いました。

同じプロンプトを渡したら、AIごとにどれくらい違う小説を書くのだろう?

そこで、

GPT
Gemini
Grok
Claude

の4つのAIに、まったく同じプロンプトを投げてみました。

お題は、天使の探偵サニエルと、悪魔の助手ノクティス。

せっかくなので、私も参加です。

なお、一番プロンプトを守れなかったのは私でした。

それぞれ、書いてもらった小説を一部抜粋して、見ていきます。

結果

GPT

まずはGPT。


——カチ。
音が、やけに大きく響いた。
完成したジグソーが、形を持つ。
その瞬間、サニエルの視界の靄が、わずかに揺れた。
ノクティスは、その出来上がった“答え”を見下ろしながら、口元を緩める。
「……ああ、なるほどな」

感想

文が短くて分かりやすいです。

余計なことをせず、必要なところだけ書いている感じ。

テンポが良くて、一番スルスル読めました。

サニエルとノクティスの掛け合いも、私のイメージにかなり近いです。

派手さはないけど、安定感がありました。


Gemini

サニエルは、焦りで顔を真っ赤にしながら、捲し立てた。彼の脳内では、集めた情報が白いパズルのピースとなって、空中に浮かんでいる。しかし、そのピースたちは、どうしても一つの絵にならない。何かが足りない。何かがおかしい。

「三人……三人とも、犯人だったんだ!三人で協力して、魂を消滅させようとしていたんだ!」
サニエルは、真相に辿り着いた喜びと、自身の不甲斐なさへの苛立ちが混ざった、複雑な表情を浮かべた。
ノクティスは、完成したパズルを見つめながら、静かに笑った。
「……ああ、なるほどな」

感想

キャラクターが全体的に賑やかで、わちゃわちゃした印象です。

説明的な描写も多く、状況が分かりやすい反面、少し急ぎ足にも感じました。

特に面白かったのが終盤です。

本来はノクティスが「……ああ、なるほどな」と言って終わる指定だったのですが、Geminiは待ちきれなかったのか、その前にサニエルが犯人を説明し始めてしまいました。

読んでいて、

「いや、それ今言っちゃうの!?」

と思わず笑ってしまいました。

勢いよく走り出す反面、時々ゴールを待てずに先の展開を話してしまう印象でした。


Grok

ノクティスは受け取った書類に目を通しながら、くすりと笑った。
「相変わらず熱いね、サニエル。君のピースはいつも真っ白で綺麗だよ。俺が好きだ」
「からかうなよ……!」

「君の白いピースは本当に綺麗だよ、サニエル。俺がはめ込むと、こう……綺麗に絵が浮かび上がる」
ノクティスはサニエルのすぐそばまで来て、片手を軽く彼の肩に置いた。温度差がはっきりする——サニエルは熱く焦っているのに、ノクティスはひんやりとしていて、余裕に満ちている。
「三人とも単独で歩いていた。でも、魂の削れ方が『ねじれて』いるってことは、刃物魔法じゃなくて……」
ノクティスはそこで言葉を切り、微笑んだ。イタズラっぽく、しかしどこか甘く。
「……ああ、なるほどな」

感想

二人の距離感を近付ける方向へ解釈する傾向がありました。

今回のAIの中では、一番恋愛要素に敏感だったかもしれません。

熱い、ひんやり、といった温度の描写が特に上手く、二人の対比が印象的でした。

キャラクターのイメージも概ね合っています。

ただ、ノクティスの台詞は少しキザ寄りです。

読んでいて、

「違う違う、そうじゃない(笑)」

と思う場面もありました。

とはいえ、その独特の距離感や描写の鮮やかさは、他のAIにはない魅力だと感じました。


Claude

ピースを並べていく。論理の欠片が宙に広がって、白い星座を作る。
「全員に動機と手段がある。全員が怪しい。なのに——」
 サニエルは止まった。
 パズルの中心に、ぽっかりと穴が開いている。そこだけ、何も填まらない。
「……なのに、なんで決まらないんだ」
 自分でも気づかないうちに、拳を作っていた。人差し指の第二関節を唇に当てて、軽く歯を立てる。痛みはない。ただ、思考が滑っていく感覚を、どこかに引っかけたかった。

 

感想

今回の中では、一番文学寄りの文章でした。

空気感の作り方が上手く、描写そのものを読ませる力があります。

特に、

「白い星座を作る」

「思考が滑っていく感覚を、どこかに引っかけたかった」

といった表現は、とても印象に残りました。

全体的に落ち着いた雰囲気で、大人っぽい文章です。

派手さはありませんが、丁寧に磨かれた文章という印象を受けました。


 「……掃除は?」
「したー」
「水は?」
「今からやる―」
 サニエルの水色の目がひくひくと痙攣する。
 漫画を取り上げようと、扉の前から一歩踏み出した途端――
 足元から魔法陣が立ち上がった。
「――え……っ!」
ノクティスが気怠げにソファから身を起こす。
「言い忘れてたけど、防犯対策で転移魔法仕掛けてたわ」
「こんなとこ――」
 ふわっと身体が浮き上がる。
 次の瞬間には真っ暗闇のどこか、洞窟のようなひんやりした空気に全身が包まれていた。

感想

テンポは良かったと思います。

ただし、途中で寄り道をしました。

事件の話をするはずが、なぜか掃除と水やりの話を始めています。

今読み返しても、

「まず事件やれ」

と思います。

ただ、サニエルとノクティスの普段の空気感は、一番自然に書けた気がします。


面白かったこと

キャラクターの理解は、どのAIも意外と似た傾向がありました。

サニエルは焦りやすく、ノクティスは余裕がある。

その基本的な関係性は、どのAIにも伝わっていたように思います。

ただ、その表現方法はかなり違いました。

GPTはテンポ重視。

文章が短く読みやすく、キャラの理解や話の持って行き方も自然でした。

Claudeは文学寄り。

空気感や描写が美しく、文章につややかさと知性を感じます。

Grokは描写が鮮やかです。

熱い、ひんやり、といった感覚表現が上手い反面、恋愛の匂いを嗅ぎつけると、二人の距離をぐっと縮めたがる傾向がありました。

Geminiは勢いがあります。

その反面、時々ゴールを待てずに先の展開を話してしまう印象でした。

同じプロンプトを渡したはずなのに、全員まるで別人です。

そして私はというと。

途中で寄り道をしました。

事件の話をするはずが、掃除や水やりの話を始め、好きな掛け合いを書き、気付けば予定外の方向へ進んでいました。

一番プロンプトの指示を守れなかったのは作者です。

今回改めて感じたのは、AIは思った以上に真面目だということでした。

そして作者は思った以上に自由です。

私はAIを代筆者ではなく、創作仲間として使っています。

同じ設定を渡しても、それぞれ違う景色を見せてくれる。

今回の比較は、そのことを改めて実感する機会になりました。

投稿者 fukura-463

はじめまして。AIと暮らす主婦ブロガー、アイ月(あいづき)ふくらです。 夫のふーる、息子のリクボーとヘンなペットたちと一緒に、 「AIを使った ちょっと賑やかなおうち」をテーマに発信しています。 ChatGPTの使い方、AI副業、子育てに役立つAIアイデアなどを中心に、 「できた!」を日記のように綴るブログです。 私と同じように「AIをはじめてみたい」と思っている方に 寄り添えるような情報をお届けします🌙

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